はじめに
TSMが熊本に来るニュースが流れて今九州がアツいのは2023年の株式投資市場において1つ大きなトピックだったように思う。とっくの昔に考えをまとめたつもりでいたがポストだけしてまとめてなかったようなのでブログにまとめておく。
株式投資の原則
銘柄云々の前に私が大事だと考えている原則をまとめておこうと思う。銘柄を選ぶに当たり根拠となった思考も兼ねているので。
株価は動かしたい奴が居ないと動かない
サッカーの場合どんなに才能にあふれる選手でもチームに所属していなければそもそも試合に出れないし、所属していても監督が出さなければ試合に出れない、試合に出てもボールが来なければ活躍できない。
同じことが株でも言える。どんなによい材料を持っていても誰も見向きもしなければ動かないのだ。株価が動くとき、それが機関であれ大金持った個人であれ、何か動かしたい存在が居なければ動かない。材料はあくまでも動かす口実に過ぎない。これはDJ全力さんという煽り屋が事あるごとに言われておりその受け売りであるが、私も完全に同意しているから受け売りするのである。「煽り」は個人がやっているから目立つのであって機関投資家だってニュースやら何やらで煽ってるじゃねぇかと思うのは私の持論だが本題から反れるので以下略。とにかく株価は動かしたい奴が居なければ動かない。
だから私は値動きを見る上でどのぐらいの資金力の存在がどういう時間軸でどちらに動かそうとしているのか、そして強い存在が何個ぐらいいるのかそれらのパワーバランスがどうなのかは常に意識して見ている。
株価はサプライズで大きく動く
織り込み済みという便利な用語がある。たとえば好決算であろうとそこかしこで噂されていた銘柄が決算後却って下げる事があったり、逆に悪い決算が噂されていた銘柄が決算後何故か上げたりすることがあるがいわゆる織り込み済みだったということである。事前に想定されていたがために予想される値動きと逆に動くということ。
逆もまた然りで事前に想定されていなかった場合、必要以上に動くことがある。
全く資金を入れていなかった人が大量に資金を入れたり、動かす気がなかった人が大量に資金を出したりするからだ。
これは別に個人に限った話ではなく、機関投資家でもそうであろう。
資金の大きさとトレンドの長さの関係
今年の前半は日本製鐵が強かった。これはその相場を眺めて改めて思い知ったことである。
流入する資金が大きければ、一気に入ることはできないし、一気に出ることもできない。だから多少の調整を挟むことはあっても値動きの方向性は崩れない。
たくさんの資金を持って成り買いを入れると大きく上に値動きして自分の取得単価が上がることになる。小資金のうちは誤差に過ぎないが、機関投資家のような大きな資金をいれるときはその誤差が大きな額となってしまう。従って取得単価を上げすぎないように複数回に分けて買う必要が出てくる。大雑把に言ってこういう理屈が絡んでいるのだと思う。
TSMが熊本に来るサプライズは絶大である
この思惑に誰がどの程度の資金を入れるのかについて考えるにあたり押さえておくべき内容を書いてみた。まぁ結論から言えば世界中の機関投資家や個人投資家が強めの資金を入れうる。ということなのだがその根拠を書いた。
世界から見たTSM
TSMは世界一の半導体企業である。ここにしか作れない規格の半導体も存在しており今やその技術は世界の産業にとって無くてはならないものとなっている。唯一の懸念は中国に近いこと。有事の際にTSMの技術がすべて中国専用のものになってしまう危険性を孕んでいる。これは特に西側諸国にとっては死活問題となり得る話で、西側のマーケットも関心が強いテーマの一つであると思われる。
世界から見たKUMAMOTO
世界から見た熊本はどうか。これは地方のリートを買うか検討していた際に教えてもらったことなのだが、海外投資家にとって日本の不動産は東京のみであり、あとはどこであろうと対象外らしい。
つまり海外の投資家で日本を見ている人は少なめであったはずだが、その少ない彼らもせいぜいTOKYO位しか知らないはずで、それ以外に投資する人はマニアオブマニアと言える。
KUMAMOTOとか聞いたところでそれが日本の上にあるのか下にあるのか言える外人は皆無であろう。外人からしたらKUMAMOTOはただの畑なのだ。今頃調べて馬を食べる文化があると知ってあいつらはHoly Shit!!!とか叫んでるに違いないのだ。だが残念だったな毛唐よ馬はウマいぞ。あっさりしてて旨味があって美味しい。さくら納豆食べたい。
ということはつまり
世界トップ企業が突然名も無い街に降り立つこととなるのだ。サプライズは絶対である。
サッカーで言えば全盛期のメッシが突然ロアッソ熊本に加入するようなもので。大きな資金が入ってくるであろうというのは想像に難くない。
ラピダスとの比較
ここで日本の半導体についてもう一つ注目すべきはラピダスだ。国内の名だたる企業が連合を組んで国産の強い半導体を作り出そうというプロジェクトであると認識している。
その中心地に北海道が選ばれたという事なのだろう。国策でありゲームチェンジャーとなり得るプロジェクトなのは否めない。
しかし、海外の機関投資家目線で言えば日本の半導体が強かったのは過去の話なのだ。
従ってTSMとラピダスどちらのインパクトがより強いかと問えば既に実績のあるTSMの方と答えが返ってくるはずである。
銘柄の話
TSMが熊本に来る話がサプライズが大きいと考えている根拠は上述の通りだ。資金も大きいためトレンドは崩れにくいのではないかという予想を立てている。
ここまで強い口調で言っておいて非常に申し訳ないが、私は半導体のことなど何一つ分かっちゃいない。あくまでも海外投資家が感じ取っているであろう雰囲気をみているだけだ。まず雰囲気で動きそこに本物の相場の場合はさらに数字がついてきてその動きを力強くしていく、そんなものだろうと思っている。もう少し総論的な勉強はしようと思うがシェアの把握位で詳しく掘り下げるつもりはない。そこそこ浅いのが私の場合は武器になり得ると思っている。
テーマを考える
考えたのはこの順番優先順位もこれ
1 何はともあれお金がいる。
2 流石に畑で半導体は作れないから工場を作る必要がある
3 国内の半導体の売上が上がる
4 地の利が強いからそれを活かすにはどうするか。
第一位 銀行
工場のない初期から工場が動きその周りの土地での産業がプラトーに達するまで馬車馬のように働かないといけないのが彼ら。緩和終了思惑で銀行全体が動いておりこの資金の出入りの影響も受けやすいため注意が必要。
九州FG
肥後銀行と鹿児島銀行などを主体としたグループ。地元に密接した彼らの仕事が増えるのは否めない。KYUSHUってどこやああああああっ!!と叫ぶ海外の個人投資家にも優しく九州と名乗っている→資金を入れやすい。
第二位 建物
お金が工面できたら次は建物や道路を作る。ある程度建物ができて事業立ち上げが済んだらプラトーに達するはずだから銀行と同じ時期に盛り上がって早めに終わるイメージ。
九州に密接しシェアの強い企業ということで
ヤマックス
ヤマウホールディングス
を調べた。どちらが強いかよく分からなかったので同率とした。
第三位 半導体企業
TSMに半導体作成を依頼していた企業が効率よく半導体作れるようになる。半導体や電子産業企業の売上が上がるのではないか?つまり工場がしっかり立ち上がったあとで資金が来る。
当初は地の利を最大に活かすべく本社が九州にある方がいいのではないかとも思っていたが、従来海外に発注していたと企業目線に立って考えると日本国内の半導体企業であればいいのではないか?
じゃあ実際TSMと国内で最もうまくやれる企業が中心銘柄になるだろう。どこだそれは。
→知るかあああああああああああwwww
となり発想を変えて全体の恩恵を受けるような企業を探してみようということになった。
つまり半導体商社。
現時点では丸文しか知らないし既に動いている。
他の競合と比較する必要があるが意外と丸文いいんじゃないかなと思っている。
第四位 物流
作ったら運ぶ必要がある。そもそもTSMは我が国のために来るわけではなく彼らの経済活動のために来るのである。作ってから輸出するプロセスが必ず必要なはず。
空輸はもしかしたら海外企業を用いる可能性があるが逆に空港までの道のりは国内企業を使ったほうが安いのではないか?
というわけで半導体の輸送(特に陸路)を得意としている企業を探している。
第五位 九州電力
忘れてたけどXで誰かがポストしてて思い出した。これは半導体工場の本格稼働後伸びる。明確に電力需要が増す。原発も稼働してるし。マストバイ。
最後に
銘柄各論は個人的な主観がかなり入ってしまったが自分がこのテーマガッツリやるならどういう風に順位付けを行うか。優先順位を書いた。実際にポジを持つかどうかは機関投資家が資金を入れているかどうかをチャートで確認してから入れるのかな。そんなイメージ。
途中で述べたように大きな資金のトレンドをイメージする必要があるので日足というよりは週足や月足をしっかり見たいなと思っている。